ゴールドラメ!!!

京都の着倒れ

大阪の食い倒れ

江戸の履き倒れ

 

と、言いますね。

 

京都と言うと

舞妓さんや芸妓さんから

豪華絢爛な着物というイメージが

あるかもしれません…が

 

京都の方は

普段着の着物というのは

とても地味な色合いの物を

お召しになられるという印象。

 

母が京都からお嫁に来た時に

群馬の着物(銘仙ですね)を見て

 

随分と派手だなぁ…と、驚いたらしい。

 

以前に

Facebookの着物サイトで

銘仙を着ている写真をアップしたら

 

IMG_1153

 

京都のベテランの方に

 

「あぁ…銘仙ですなぁ…」とか

「傘の持ち方が違いますやろ」とか

 

やんわりと

はんなりと

でも

ボロカスに言われて

 

相当凹んだ事があります。

 

銘仙の斬新な絵柄や色合いは大好きなので

 

母に愚痴ると

「おこんじょ(意地悪)だね」と

苦笑いされましたが

 

やはり京都育ちの母は

地味な色合いの物を好んで着まして

 

以前、母は黒っぽい大島に

印伝の小ぶりのバックという装いで

二人で出かけた事があります。

 

その時に

同業の女性の大先輩に

会ったわけですが

 

彼女が

「チヒロのお母さんって

もっと派手かと思った。

すごく地味ね…ちょっとがっかり。

私だったら、あんな色の着物は着ないわね。」と、

言ったわけです。

 

母の着物姿はとても好きだったので

ちょっと嫌な気持ちがしたのと

”あんな色”って言うけど

大島紬甲州印伝を知らないのかなぁ…と

思いました。

 

母より10歳程若い彼女は

「私だったら、

やっぱりゴールドラメの着物に

プラダのバックがいいわね。」と

ふんぞりかえった姿を見て

 

あぁ…着そうだなぁ…。

 

というか

ゴールドラメの着物が似合うのは

紅白に出ている小林幸子

あなたくらいですよ…と

心の中でせせら笑った記憶あり。

 

あれから20年弱という歳月が

経ったでしょうかね。

 

先日、彼女がFacebook

とても上品な結城紬の着物を

お召しになっている写真を見た。

 

派手なメイクは健在でしたが

結城紬に何連にも重ねてた

ゴールドのバングルと

ターコイズの大きなピアスが

いかにも彼女らしくて

とても似合っておりました。

 

彼女は丸くなったのかな…と、思いました。

 

当時の彼女は一人で開業して

猪突猛進していた時期ですから

 

尖がるわな…と

 

20年前の彼女の気持ちが

わかる様な気がいたしました。

 

時々、ご連絡を頂戴して

お誘いを受けるのですけれども

何となく避けておりましたが

 

ご飯でも食べに行こうかな…と、思いました。