報道が…

時代劇なんかを観ていると

大きなお屋敷には

台所から出入りする

勝手口というのがございまして

 

お屋敷に出入りする

諸々の業者さんは

勝手口から出入りして

例えば

魚屋さんは魚を届けたり

お米やさんはお米を届けたり

致しましたね。

 

また

そのお屋敷で働く人々を

使用人と呼び

使用人というのも

この勝手口からの出入り。

 

玄関というのは

そのお屋敷の家主とその家族と

お客様が出入りする場所で

 

はっきりと線引きされていた様ですな。

 

さて

伊藤博文の話なんですがね。

 

彼も御多分にもれず

女性がお好きだった様で

大臣になっても

色街の女性が

夜のお相手として

この勝手口から出入りしていたらしい。

 

朝、この女性が帰る時に

伊藤博文の奥様の梅子さんですね。

 

彼女がその女性達を

とても労って下さり

 

「私にはもう派手だから」と

梅子さんが芸妓時代に着ていた

着物やら帯を持たせて

女性達を帰らせたらしいですね。

 

その女性達は

梅子さんの気遣いにとても感激し

頂いた着物やら帯を

梅子さんのエピソードと共に

子々孫々に残していくわけですな。

 

現代の感覚ではありえない話でございますが、

そんな話は当時は普通の事で

本妻以外の外の女性に

きちんと家を持たせて

毎月の生活費を渡して

 

例えば家主が亡くなった場合も

本妻がその女性の家を訪ねて

 

「長い事、ご苦労様でした。」と

退職金の様なものを渡したりと

していた様でございますな。

 

本妻の気持ちとしては

複雑だったかもしれませんが、

 

男性にそれだけの甲斐性があれば

本妻、外の女性

それぞれが自分の役割分担というものを理解して

丸く収まっていた様に思います。

 

外の女性が勝手口から出入りする…というのも

「私は使用人なので」という

本妻への気遣いだったとすれば

 

本妻としても

嫌だったとは思うんですが、顔は立ちますね。

 

宮尾登美子原作の映画「櫂」(1985年)では

十朱幸代演じる本妻は

夫の女遊びに嫌気がさし

実家に戻るわけですが

 

「そんな妻がどこにいる!」と

逆に怒られてしまったりするシーンも

ございましたね。

 

時代ですな。

 

それから時が過ぎて現在に至ると

話がちょいと変わってきて

 

不倫とか

愛人とか

 

言葉が安っぽいなぁ…と思うんですなぁ。

 

梅子さんの様な

粋な感じが微塵も感じられないわけでして。

 

私は芸能ニュースは

全く興味がないのですが

 

北野武さんの

事務所独立はちょっと気になりました。

 

厳密に言うと

彼の事務所独立の報道の仕方が気になりました。

 

彼は80年代の漫才ブームの頃から

私生活は正直に話しておられますね。

 

随分と女性関係があった様ですが

10年前のインタビューでは

ずっと別居生活を送るも

奥様と週に一度は

外で食事をするのが習わしだそうで

和食2回洋食2回と

決まっているそうでございますね。

 

愛人の有無は存じませんし

そんな事はどっちゃでもいいと思います。

 

如何せん、北野武さんですから。

 

あの方は別格かと。

 

甲斐性のレベルが違いますし

重要なのは

奥様が納得(?)されておられるのであれば

宜しいのではないかと思います。

 

甲斐性があるのか無いのかわからないんですが

例えば内田裕也さんと樹木希林さんのご夫婦。

 

樹木希林さんは離婚しておりませんね。

 

今から30年前に

都内のホテル

キャピトル東急のエレベーターで

内田裕也さんと女優の島田陽子さんに遭遇。

 

「スゲ、やっぱりこの二人付き合っているんだ。」と

思った事がございます。

 

その後も彼は色々とやらかしますが

奥様の樹木希林さんは

全く動じておりませんね。

 

結局のところ

夫婦の事は夫婦にしかわかりませんから

奥様が納得されておられるのであれば

他人がとやかく言う必要がないのでは?と

思ったり致しました。

 

ちなみに

若い頃の北野武さんと奥様との映像です。