身分証明証

こちらのブログで

何度か書き込みをさせていただいている

私の過去の老け顔事件(?)。

 

11歳の時に10歳下の弟をおぶって

スーパーのレジに並んでいたら

後ろのご婦人に

「あら、可愛い赤ちゃんね。何ヶ月?」と

母親と間違われたとか

 

12歳の時に

高崎のスズランデパートの一階で

真珠のネックレスを

買わされそうになったとか

 

10代の頃はもう最悪でございました。

 

さて

新宿は今ではとてもキレイな街になりましたが

たばこの吸い殻がアスファルトの上に玉砂利の様にあった頃

 

私は10代でございまして

やんちゃな盛りでございました。

 

その飲み屋さんは今はとっくにございませんが

ちょっとした文化人っぽい方々の

溜まり場の様な小さな店でございまして

ちょっと大人びた気になって

お店の隅で大人の人の会話に

耳を傾けておりました。

 

ある日

カウンターの私の右隣の常連客の年配の方で

有名な画家だったわけですが

「君、年はいくつ?」と仰ったので

 

「19歳です。」と言ったわけです。

 

すると私の左隣にいた男性、

美しい白人女性とご一緒でして

「こいつばっかじゃないの?

19歳って言っているよ。」と

大笑いをするんですなぁ。

 

老け顔事件勃発ですな(苦笑。

 

英語で喋っていたから

私がわからないと思ったのでしょうなぁ。

 

私は多少は喋れますのでその男性に

 

「お話中すいませんけど

身分証明証を見せましょうか?」と

英語で言ったら

彼の顔が真っ青になりました。

 

Shem on you!

要は「恥を知れ」の様な事を言ってからの

 

その白人女性に

「大変失礼ですけれども

この男性はあなたの彼氏ですか?」と聞いたら

 

「違いますっ!」と即答していたので

一所懸命、その男性は女性を口説いていたので

 

「ザマアミロ」と思った記憶あり。

 

「ハハハ。そりゃぁ君が悪いよ。」と

その画家の男性も加勢して下さったので

とても小気味良かった記憶あり。

 

それから年月が経ち

そのお店はなくなってしまいましたが

行く先々でその男性に遭遇するので

縁があったんでしょうか。

 

私もやめればいいのに

会う度に

「身分証明証、見せようか?」と言うものだから

その方はバツが悪そうにお会計をして

帰ってしまうのが通例でございました。

 

昨夜、友人と長電話をしていたら

その男性の話が出て

昨年、亡くなったらしい。

 

私よりひとまわり程、年上の男性ですから

60代後半ですね。

 

まだ若いのに。

 

その方のバツの悪そうな顔を思い出して

ちょっと胸が痛くなった。

 

1度目はいい。

 

どう考えても彼が悪い。

私の事を非常に汚い蔑んだ表現で

「こいつ」と呼びましからね。

 

しかし

会う度毎に

「身分証明証」の件は不要だったなぁと。

 

どこかのタイミングで

「その節はどうも」と

過去の事は水に流して

笑顔で対応するべきだったなぁと。

 

少し心が後悔の念で痛みます‥。