心の引き出し

娘時代…悲しい事があると

まぁ…娘時代の悲しい事といえば

失恋位なものでしょうかね。

 

あえて悲しい曲をセレクトして聴いたものです。

 

それが例えばLPレコードだったり

カセットテープだったり

CDだったりと

時代の流れに沿って変わってきますがね。

 

「私は失恋したのだから

さて、悲しい曲を聴こう。」と

 

一応、先に部屋の掃除なんかを済ませて

お酒を用意して

台布巾(と、当時は言ったんですな)をテーブルの上に置いて

失恋対策環境準備が整ってから聴いておりましたから

 

案外、気持ちの余裕があったのだな…と、思う。

 

恋をしている時というのは

それが生活の中心になりますから

彼の言動一つで一喜一憂しておりましたね。

 

失恋をすると

生活の軸が無くなってしまうわけで

これは相当落ち込むわけですな。

 

そしてこれを聴くわけです。

 

 

 

しかし「恋をする」という心の引き出しが

もう開かなくなる場合というのがある様な気が致します。

 

私はもう、錆び付いてしまって開きませんな。

 

昔は彼からの別れの手紙の

封を切る時が悲しゅうございましたが

 

今は税理士の清水先生からの

「7月11日迄に所得税の支払いをお願いします。」という

納付書の入った手紙の封を切る時が悲しゅうございます。

 

でも

この先の人生、やりたい事は山積みではございます。

 

まず、仕事ももっと頑張りたいし

 

チェスも習い始めましたし

ドラムもやらなければいけないし

英会話も、フランス語もそう。

欧州旅行も行きたいし

動画編集も上手くなりたい。

 

しかし「恋」は面倒くさいなぁ…と、思う。

 

うちの亭主の難しい面倒くさい話を

聞いたふりをしている方が楽でございますな。