ヤキモチ

朝の支度をしている時に
ラジオで「ヤキモチ」についての話をしていた。

それを聴いて
そういえば、私はもう何年もヤキモチをやいていないなぁと思った。

夫にヤキモチ?!
やくかいっ!バカバカしい(苦笑。
そもそも彼はそないモテないですからなぁ。
その辺の冷静な判断は出来ておりますんでね。

しかしながら
付き合い始めた当時は
私は相当なヤキモチやきでございました。

私の方が一目惚れして
ジョニーディップよりかっこいいと
今思えば、本当に錯覚していたとしか思えないんですが
当時はね、まだ若かったのでね。

付き合い始めの頃
毎週、木曜日になるとどこぞに出かける。
行き先を言わない。

これは絶対に女がいる!と確信して
レンタカーを借りて
ニット帽を深々と被り
彼の自宅の前の少し離れた場所で待機した事がございます。

尾行ですな。

彼の車が出てきて
その後を追い尾行開始でございます。

完全に女だと確信していたので
これから起こりうるゴタゴタに
どう対処するべきか考え
ドキドキして運転した覚えあり。

結果的に彼の向かった先は
雀荘でございました(苦笑。

毎週木曜日にお仲間と
雀卓を囲んで楽しんでいたらしい。

拍子抜け致しましたね。

若気の至りと申しますか
尾行するなんて
我ながら凄いエネルギーだったなぁと思います。

夫は仕事が殆ど都内なので
別居生活を始めて10年以上経ちます。

彼のマンションには行った事がございませんし
住所の紙を貰ったんですが
なくしてしまい住所は知らないという(苦笑。

確か、西新宿だったと思います。

行ったトコロで
どーせ、掃除をする羽目になりますからね。
面倒くさい。

時々、
「ご主人と離れて暮らしていて
心配じゃないですか?」と聞く人がいるんですけれども
下品な質問をするなぁと思う。

逆に
「そんなにご自身に自信がないんですか?」と聞きたい。

四半世紀、苦楽を共にした戦友ですから
信頼しているわけですし
心配なわけがない。

この事は以前も書き込みを致しましたが
伊藤博文が総理大臣になった頃の話。

博文氏の夜のお相手をする女性が
夜になると勝手口からそっと入ってきて
翌朝にそっと帰るというのが慣わしだったそうで

お相手をした女性が帰ろうとすると
博文氏の奥様に呼び止められ
「ご苦労様でしたね」と頭を下げて頂き
奥様が芸妓時代に着ていた
着物や帯そしてかんざし等を
「私にはもう着られないから」と
プレゼントしてくれたそうですね。

女性達はその奥様の対応に
とても感激して
頂いた品々が末代まで残っておりますね。

この奥様の気持ちは
とても良くわかります。

昔は玄関は客人が出入りする場所で
勝手口は使用人が出入りする場所と
ハッキリと区別されており

夜のお相手をする女性が
勝手口から入るという事で
謙虚さが出ているわけで
奥様の立場を立てておられますね。

自ずと本妻からすれば
「ご苦労様でしたね。」となりますな。

友人から聞いた話ですが
彼女のご主人が外で遊んだ女性が
自宅にのりこんで来て
「ご主人と別れて下さい」と言ったらしい。

これはダメ。
そのご主人も女性も野暮の極みですね。

しかし友人の対応がカッコよかった。

「ど〜ぞ。夫だけ差し上げますから
持っていって下さい。」と
門前払いしたらしい(笑。

その後、ご主人は平身低頭謝って
お詫びとして彼女にバーキンを買ったとの事です(笑。