この事は以前も書き込み致しましたが…。
上越新幹線が開通する前の事。
夏休みに京都の母の実家に
妹と2人で行くのが習わしで
上野駅から東京駅へ
山手線で移動する時の事でした。
ご高齢のご夫婦。
今思えば
間違えなく明治生まれのご夫婦。
体格のいい背の高いご主人と
少し小柄で木綿の着物を着ていた奥様。
既に電車に乗り込んでいた私と妹。
この奥様が
大きな風呂敷包みも両手に抱え
重そうにゆっくりと階段を降りてくる。
背の高いご主人は手ぶらで
先に電車に乗り込み
階段から重い荷物に
悪戦苦闘しながら
ゆっくりと降りてくる奥様を見て
少しイライラした表情をしていたわけですね。
私は「ドアが閉まっちゃう。」と
とても心配になりました。
案の定、奥様の鼻先でドアが閉まり
彼女は1人、駅のホームの
取り残されてしまいました。
ドアが閉まる瞬間に
ご主人が
「馬鹿者っ！」と
怒鳴ったのと
奥様の悲しそうな顔が
今でも鮮明に覚えております。
「荷物を持ってやればいいじゃないか！！」と
幼心に怒りがふつふつと
沸いて着ましたねぇ。
後にあの出来事は
私の人格形成に多大な影響を与えたわけで
男子厨房に入らず的な男性は
絶対に嫌だなぁと思う様になりました。
うちの亭主はというと
私は犬の躾が得意でございますんで
20年間の根気を持った
私の躾（？）のお陰か
食べた食器は流しのシンクまでは
運んでくれますし
食べたお菓子のゴミも
ゴミ箱に捨ててくれます。
まぁ当たり前っちゃぁ
当たり前なんですがね。
先日も旅行の際に
駅まで送ってくれまして
ホームまでスーツケースを
運んでくれました。
ちなみに
出発前にそのスーツケースを持った彼が、
「何でこれはこんなに重いんだよ！
お前、自分で持てるのか？」と聞かれ
持てません。
１ケース入れたんですもの。
ばっかじゃないのか！
全く持ち上がらないので
１ケースは断腸の思いで
泣く泣く断念致しました。
（当たり前です…。）
最近は例えばコストコの駐車場でも
重い物は男性が持つ姿は日常になりましたね。
美しい光景だと思います。
