”よって”やがる‥

落語の有名な噺のひとつに

「唐茄子屋政談」というのがある。

 

その中の描写で

「江戸っ子が唐茄子なんか食えるかよっ!」と啖呵をきった人が

「嫌な野郎だねぇ。いざ買うとなると

”よって”やがる」と、言われる場面がございます。

 

この”よる”とか”よって”というのは

より良い物を”選別する”という意味ですね。

 

確かにスーパーに行って

お刺身とか

お肉とかのパックを凝視して

同じ値段なのだから

少しでも量が多くて質の良い物を

選別しようとする心理はございますね。

 

積まれている

野菜や果物もそう。

場合によっては手にとって

硬さの確認をしてみたり。

 

しかしこれが過ぎると

あまりお行儀が宜しくないですね。

一度、コストコ

アボカドを手に取って

片っ端から”よって”いる人がいて

店員さんに注意されていた。

 

まぁ何事も加減ってのがございますからね。

 

さて

私は通常はひとりですから

宅配とAmazonで食生活は賄えちゃうから

スーパーには滅多に行かないんですが

明日はW杯の決勝で

夫が急遽、帰ってくる事になったので

今日の昼休みに行ってきたわけです。

 

そして山積みになっているキャベツを眺め

上の方のをひとつ手に取った。

すると

キャベツが雪崩の様に崩れてきた!

ので

両手と胸元で押さえたわけです。

 

ちょっと手を緩めると

完全に崩れてくる勢いだったので

必死でございました。

 

あの姿を客観的に見ると

「あの人、あんなに必死で

キャベツを”よって”(苦笑。」という姿。

 

違いますっ、違いますっ!

 

よってないですっ!

 

まぢで!!!どうしようかと思いました。

 

嗚呼、私はこのままキャベツに張り付いて

一生を終えるのだわ‥と絶望しかけた矢先に

店員さんが後ろを通り過ぎたので

 

「す、す、すいません!

キャベツが雪崩状態ですっ!」と、言うと

慌てて助けて下さいました。

 

陳列の仕方が悪かったんですね。

申し訳ございません、と

積み直しておりました。

 

鬼嫁クイーンが

たまに主婦の真似事をしてみたりすると

トラブルになりますな(苦笑。